多くの子が低血糖症の傾向
低血糖症が起こる理由と症状
甘いお菓子、パン、白米、うどんなどの麺類、清涼飲料水などを食べたり飲んだりすることで、血糖値が激しく上がります。
それを下げようとしてすい臓からインスリンが大量に分泌されます。
すると今度は血糖値が下がり過ぎて危険な状態になってしまいます。特に血糖をうまく処理できない体質の人はこうなりやすいそうです。
この時、体を守るために副腎皮質から、アドレナリン、ノルアドレナリンなどのホルモンが分泌されて血糖値を上げようとします。
アドレナリンは「攻撃ホルモン」。
怒り、敵意、暴力を引き起こします。
ノルアドレナリンは、恐怖感、不安感、強迫的な感覚、自殺観念など、否定的な感情を引き起こします。
これらのホルモンはたとえて言えば「救急車」や「パトカー」のようなもの。
めったに出動することはないものなのですが・・。
精神的に不安定で、ちょっとしたことで泣いたり騒いだりする、キレて怒り出すと止まらず暴力を振るう、パニックのような発作を起こす、偏頭痛、悪夢を見て泣き叫ぶ、不登校、引きこもり。
ほかにも、めまいやホルモンバランス異常などとも関係があり、起立性障害などを引き起こすこともあります。
低血糖症を改善するために
糖の摂取を見直す
子どもにこのような困った症状が現れた時、「食生活はどうかな?」と振り返ってみてください。
甘い物、白米、パン、ラーメンやうどん、ジュースなど、「糖質」に片寄った食生活をしていないでしょうか?
実は栄養療法をしている医院で検査をすると、発達障害と言われた子どもさんの多くが低血糖症だというのです。
低血糖症の治療は、まず糖質を制限します。
お菓子、パン、麺は止めてください。
白米は玄米や発芽玄米に変えてください。
飲み物は麦茶やほうじ茶、水だけにします。
牛乳も糖質が高いので止めます。
タンパク質をしっかり摂取
そして、もうひとつ重要なことは、たんぱく質をたくさん摂ることです。
肉、魚、卵、豆製品などの良質のたんぱく質をしっかり食べるようにしてください。
たんぱく質はセロトニンやドーパミンといった脳内神経伝達物質の材料です。
情緒が安定するために、脳がきちんと働くために、材料を入れてあげることが重要です。
たんぱく質にはアレルギーの問題がありますね。
それについては遅延型食物アレルギーのところでお話します。
執筆者:加賀瀬みどり
監修:子どもの発達デザイン研究所